浦佐駅
東京駅から新潟駅に新幹線に乗って移動していますが、途中に浦佐駅で降ります。
浦佐駅は近くに温泉や観光地があるというわけでもないので、基本的に住民しか利用しないという、上越新幹線の中でも一番乗客数が少ない駅となっています。
私も長年上越新幹線を利用していますが、今回初めて下車しました。
駅前には『田中角栄』の銅像があります。
上越新幹線が出来たのは田中角栄のおかげですからね。
浦佐駅の東口(八海山口)にタクシーは常駐しています。
銅像があるのも東口(八海山口)です。
興味本位で西口(毘沙門天口)にも降りてみましたが、駅前に弁当屋?があるぐらいな印象で、こちらにタクシーは常駐していませんでした。
龍寿し
なぜ住民しか利用しない浦佐駅に下車したのかというと、そんな街でも2020年にミシュランプレートに選ばれた『龍寿し』があります。
鮨と魚沼エリアで取れる食材との融合が楽しめ、正直僻地というような場所で営むカウンター鮨がどのような味わいなのかが気になって来てしまいました。
今回はランチの利用で、『魚沼ガストロノミープレミアムコース(税込16,500円)』でお願いしました。
お店へはタクシーを利用していき、10分程度(2,500円程度)で到着です。
では、スタートです。
1品目:鮑
佐渡産で、酒と水だけで煮たものとのことです。
醤油、花山椒、肝の3種類で食べることができます。
醤油
鮑はムチムチで味もしっかり濃くて美味しいです。
花山椒
花山椒って美味しいですよね。
旬を食っているという感じです。
肝
肝はクセなく濃厚で、酒がすすむやつです。
2品目:アラの水菜山椒胡麻和え
アラ自体はねっとり、むっちりの食感で旨味を感じます。
水菜のシャッキっとした食感がアクセントになるのと、胡麻と山椒が余韻に残ります。
ガリ
甘さと辛さ控えめな爽やかな印象を受けました。
おつまみと握りが織り交ぜられて提供されますので、早々にガリの登場です。
1貫目:キクラゲと中トロ
中トロ自体には脂をしっかりと感じますがしつこくありません。
キクラゲはコリコリというよりもゼラチン質な食感で、少しアクセントが加わるという印象です。
2貫目:アジ
淡路島産とのことです。
味わいは濃厚で旨味が強いです。
その分皮目にクセを若干感じましたが、許容範囲だと思います。
3巻目:大トロ
境港とのことです。
濃厚な脂と旨味を感じました。
4貫目:コハダ
佐賀県産とのことです。
皮を剥いでいるというところが特徴かと思います。
見た目はコハダっぽくなくなりますが、皮が硬いときなどがあるので、これはアリですね。
酢がキリッと効いています。
中には甘エビのおぼろを入れているとのことで、噛んでいると甘く変化していきます。
3品目:茶碗蒸し
レンコンのすり流しと蓮餅というレンコンと上新粉で作った餅が入っています。
レンコンは香ばしく、出汁もしっかりと効いていました。
4品目:マグロわらび
マグロとわらび、和辛子のマスタードとにんにくが入った自家製マヨネーズを一緒に頂きます。
にんにくが香って、マスタードのプチッ、わらびのシャキシャキと色々な食感と味わいを楽しむことができます。
5品目:中トロとウドのきんぴら
中トロには脂をしっかりと感じますが、香りがごま油に負けているなという印象でした。
この器が木に樹脂を浸透させたという特殊加工が施されています。
これも南魚沼の会社が行っているとのことです。
個人的に全く詳しくないのですが器も楽しめます。
5貫目:ムラサキウニ
青森県の太平洋側で取れたミョウバンを使っていないムラサキウニです。
口にいれるとスッと消えますが、味わいはしっかりとあります。
海苔の磯感も良かったです。
6貫目:ボタンエビ
佐渡産とのことです。
ブリッとした食感と濃厚で甘かったです。
ボタンエビ
1尾が大きかったようで、カットしたものを頂きました。
わさびとボタンエビのミソと塩でつくった塩で頂きます。
口の中が海老でいっぱいになって幸せです。
7貫目:赤貝
閖上産とのことです。
瓜っぽい赤貝らしい香りがあっていいです。
食感もコリコリが強くて良かったです。
6品目:アクアパッツァ
まさか鮨屋でアクアパッツァが食べられるとは。。
淡路島産のタイが入っているので、魚沼の野菜がふんだんに使用されています。
出汁がかなり強くて魚介の旨味をしっかりと感じました。
野菜が旨いですね。
どれもスーパーで買った野菜よりも2~3段階くらい味が濃い印象です。
8貫目:蛤
千葉県産とのことです。
旨味の爆弾ですし、コリコリとした食感もよかったです。
9貫目:いくらの卵かけご飯
写真の取り方が悪くすみません。。
いくらを裏ごしたものがかけらているので卵かけご飯です。
上に乗っているのは黒舞茸に火入れをしたものです。
火をしっかりいれるとかなり香り立ちが良くなります。
旨味と香りの両方で楽しめる1品でした。
7品目:まふぐの白子
少し皮目が強い印象でした。
綺麗な食べ方ではありませんが、中をほじるようにして、ちびちび酒と一緒に食べるのが好きです。
クリーミーですが濃厚とは言えなかったですかね。
10貫目:南蛮海老
南蛮海老は甘エビのことです。
佐渡産で-2℃で2日間熟成をしているとのことです。
濃厚でねっとり食感で甘いです。
11貫目:西バイ貝
ゴリゴリの食感と磯の風味がいいです。
中にはきゅうりの佃煮を入れているとのことです。
12貫目:穴子
ホワホワな食感で、クセもなくただ美味しいです。
お椀
海老出汁がしっかりと出ていて美味しいです。
お酒を飲んだあとには染みます。
卵焼き
甘くなく出汁が香るタイプです。
お酒
日本酒を2種類頂きました。
八海山 泡 白麹純米大吟醸
全国10酒店しか扱わないという希少な1本とのことです。
ちなみに八海山の『公式オンラインストア』からであれば購入可能です。
泡なのでボトルのみの取り扱いでした。
甘さ控えめで食事の邪魔をしない、しかし存在感しっかりとあるような1本でした。
飲みやすいので、乾杯から最後まで楽しめると思います。
八海山 魚沼で候
魚沼地域限定の1本です。
限定だから高いというわけではなく、720mlで1,200円ぐらいの普通酒です。
しかし、これがコク深くて料理に合うんですよね。
3月に開催された『にいがた酒の陣』のときに初めて飲みましたが、魚沼地域限定で買えないことを嘆くほどでした。
感想
以上、おつまみ7品と握りが12貫とお碗と卵焼きという内容でした。
お値段は2人で約40,000円でした。
ここに浦佐駅からのタクシー往復代(片道2,500円くらい×2)がかかるという感じですね。
都内で食べれば倍ないしは+2~3万ぐらいはするだろうなという印象なので、コスパは良いと思います。
ネタは新潟県産に限らず、名産地と呼ばれるところのネタを採用しているかと思います。
全体的に鮨もおつまみのクオリティも高いなという印象です。
しかし、個人的に期待していた地物を味わう、魚沼の食材との融合という点では、少し物足りない印象を受けてしまいました。
鮨ないし魚と山菜やきのことの組み合わせは1+1が2になっているだけで、それなら単品で食べた方が。。と思う組み合わせもあったかなと思います。
山菜やきのこと組み合わせるところが最大の売りポイントだと思うので、ここが微妙だと物足りない印象となってしまうわけです。
今回は6月に訪れて、山菜も早めに終了してしまったものもあるとのことですし、魚としても難しいシーズンに行ってしまったのかなと思います。
ここが起因しているのかもしれませんので、次回は季節を変えて、冬~春ぐらいに訪れてみたいものです。
金額とクオリティをみるとたしかにコスパはいいと思います。
ただ、新潟市内などにも同価格帯・同クオリティで食べられるアクセスのいいお店があるのも事実だと思います。
季節を変えても今回のクオリティが続くのであれば、わざわざ浦佐駅で降りて訪れる必要は薄いのかなと思いました。
情報
ネット予約可能となっています。
一番の問題はアクセスかと思います。
今回12:00~のお昼にお邪魔しましたが、東京10:15発で浦佐11:42着という新幹線が良いと思います。
タクシーは常駐しており、浦佐駅からお店までは10分ほどなので、ちょうどスタート前に着くことができます。
帰りについてはタクシーはお店に伝えれば呼んで頂けます。
基本的に浦佐駅から来るようなので、到着までに10分かかりますので、この10分を逆算して呼ぶようにするのが良いかと思います。
帰りは新潟方面に向かいましたが、浦佐14:08発の新幹線に余裕を持って乗ることができました。
東京方面ですと浦佐13:58発が良いかと思います。
浦佐駅は新潟方面も東京方面も1時間に1本しか新幹線がありません。
また、駅構内にはNewdaysのみ、周辺に時間を潰せるようなところはなくはないですが、時間には気を付けておいた方がよいかなと思います。
帰りの新幹線については、イベントなどと重ならない日であれば、事前予約せずに当日券売機で買う感じでよいかと思います。