江井ヶ嶋酒造
今回は日本酒ですと『神鷹』、ウイスキーですと『あかし』を中心に様々なお酒を造られている『江井ヶ嶋酒造』を訪れます。
アクセス
最寄り駅は山陽電鉄本線の西江井ヶ島駅で、徒歩10分程度で江井ヶ嶋酒造に到着します。
駅から真っ直ぐ歩けば着きますし、看板もありますので迷うこともないかと思います。
三宮からはJR東海道山陽本線の快速で15分程度で明石に到着し、山陽電鉄本線に乗り換えて15分ほどで西江井ヶ島に到着します。
徒歩と乗り換え時間などを含めれば、三宮から40分程度で到着することができます。
電車の本数も結構あるので、蒸溜所の中ではかなりアクセスが良いと思います。
予約・受付
見学は開催日が限られており、事前予約制となっています。
開催日の確認や予約は『公式サイト』から行うことができますので、必ず事前に予約してから訪れるようにしましょう。
見学の料金は無料です。
受付は建物内に入り、係の方に予約時の名前を伝えればOKです。
見学ツアー開始
時間となったので見学ツアーの開始です。
見学ツアーでは日本酒の酒蔵見学とウイスキーの蒸溜所の見学がセットとなっています。
酒蔵
まずは酒蔵からの見学です。
資料館
昔日本酒造りに使用していた道具などの資料館を見ることができます。
一升瓶を初めて作ったのが江井ヶ嶋酒造とのことです。
現在の主流は四合瓶で、徐々にペットボトルや紙パックなどに置き換わりつつあるとのことです。
製造
日本酒造りは10月半ばから2月くらいまで行わるようです。
現在では先ほど資料館で見たような木製の道具は現代では衛生的に問題があるとされ、全く異なる近代的な機械で製造されています。
酒造り期間ではないため稼働している様子は見ることができず、酒の香りなども感じませんでしたので、次回は酒造りが行われている季節に訪れたいものですね。
製造に用いる機械などは当時と異なっていますが、建物自体は当時のものを使用しているとのことでした。
熟成庫
続いてはお待ちかねのウイスキーの製造工程です。
まずは熟成庫です。
熟成庫内はぶどうやレーズンっぽい香りが立ち込めていました。
外気は夏は35℃、冬は0℃を下回ることはほとんどないそうです。
雪はちらつくことはあっても、積もるのは10年に1度くらいだそうです。
エンジェルズシェアは450Lサイズの樽で3~5%、多いもので8%くらいあるそうです。
あかしは、梅酒カスクや日本酒カスクのようにオフィシャルから面白い樽のリリースがあります。
記憶に新しいのは信濃屋さんから発売されましたブラジルの蒸溜酒、カサーシャカスクなど樽の種類が豊富です。
樽の種類は現在41種類あるそうで、50種類を目標にしているとのことでした。
すぐ海辺が広がっていて、遠くに見えるのは淡路島だそうです。
瀬戸内海なので、波が穏やかなため、潮の香りなどは風が強い日以外はほとんど感じないそうです。
たしかに、潮の香りはしませんでしたね。
蒸溜所
続いてはウイスキーの製造工程に移りますが、建物自体は地ウイスキーブームの1984年に建てられたそうです。
旧ポットスチル
以前使用されていたポットスチルが蒸溜所前に展示されています。
こちらは2019年まで使用されており、交換が行われた2019年頃から原酒が良くなってきているとの評判です。
大麦
大麦は基本的に海外産のものを輸入して使用しているようです。
昨年から一部兵庫県の加古川産の六条大麦を使用しての製造が行われたとのことです。
粉砕
粉砕の工程ですが、GWは会社自体がお休みになるとのことで、この日稼働はしていませんでした。
糖化
糖化は64℃で行われ、その後ろ過が行われます。
1トンの麦芽から4700Lの麦汁ができるそうです。
発酵
発酵時間は5日間と長めな印象です。
蒸溜
ポットスチルは蒸気による間接加熱が行われるそうです。
間近でみること、ボコボコ泡立っている様子が見えます。
試飲
製造工程を一通り見学した後はお待ちかねの試飲タイムです。
ラインナップは日本酒、ウイスキー、梅酒で、一部有料もありますが、基本的には無料で試飲することができます。
1杯目:神鷹 水酛仕込み
画像左
まずは日本酒から試飲していきます。
コクがあるタイプの日本酒で、好みな味わいでした。
2杯目:神鷹 水酛仕込み 無濾過生原酒
上の画像左から2本目
生酒らしくフルーティーな印象と、すこしわさびのニュアンスを感じました。
3杯目:日本魂 水酛甘露
上の画像左から3本目
かなり甘口でしたが、余韻にはわさびのニュアンスがありました。
4杯目:神鷹 中取り
画像左
バナナのニュアンスを感じました。
5杯目:神鷹 大吟醸
上の画像右
こちらは有料で100円でした。
バナナとかの吟醸香を感じ、コクがある感じでした。
やはり大吟醸美味しいですね。
6杯目:日本魂 AGED BY THE SEASIDE
オーク樽熟成を行った日本酒です。
樽香をしっかりと感じ、後半にはチョコを感じました。
7杯目:江井ヶ嶋 QUARTET
画像右の赤いラベル
有料で300円でした。
ここからはウイスキーを飲んでいきます。
かなりスパイシーな印象でした。
8杯目:江井ヶ嶋 バーボンバレル8年
画像左の黄色いラベル
有料で300円でした。
味わいとしてはかなり濃く、バニラなどのはっきりとバーボン樽の要素を感じました。
若干ピートもいたような気がします。
9杯目:江井ヶ嶋 シェリーカスクフィニッシュ
こちらはブレンデッドウイスキーです。
シェリーが結構効いていてわかりやすい印象でした。
10杯目:樽貯蔵梅酒
画像右
最後に梅酒を頂きました。
樽香を感じ、梅酒にコクと後半にチョコっぽさがでる印象です。
ショップ
ショップも併設されていますので、気に入ったものであったり、蒸溜所限定のボトル販売もありました。
それでは今回購入したものをご紹介していきます。
購入品:グラス
蒸溜所を訪れたらロゴ付きを購入するようにしていますので、買ってきました。
ストレート用ではなく、ロック用かなと思います。
購入品:蒸溜所限定ボトル
蒸溜所限定ボトルを購入してきました。
オロロソシェリー樽で5年熟成したものを中心に、バーボン樽の原酒などを少しブレンドしているようです。
サイズは200mlですが、かなりお求めやすい価格になっているかと思います。
感想
写真撮影はOKでも動画がNGという蒸溜所が多い中、動画もSNSへの投稿もOKという寛大さに驚きました。
日本酒の酒蔵、ウイスキーの蒸溜所をセットで見学することができるので、見学自体の満足度は高いと思います。
ただ、日本酒・ウイスキー共に製造工程などの少し知識がないと楽しめない部分はあるのなかと思いました。
個人的には最近日本酒にハマっていること、ウイスキーはもちろん好きなので、好きなもの両方を楽しむことができて最高の見学になりました。
ジャパニーズウイスキーが人気となる中、正直あかしは不人気な方だとは思います。
しかし、プライベートボトルなどを中心に美味しいリリースもあります。
有名銘柄は抽選や争奪戦になることが多く、飲む前に買うか買わないかの選択を迫られます。
また、それが美味しいかと言われると、『この価格でこの味か。。』となるもの少なくありません。
ですが、あかしは飲んでからに買うことができますし、美味しいリリースも多いというのが魅力でもあるかと思います。
普通に買えなくなるのは嫌ではありますが、2019年以降蒸溜のものやプライベートボトルを中心にぜひ注目してほしい銘柄ではあります。
日本酒の酒蔵見学もウイスキーの蒸溜所見学も製造工程自体はどれも一緒なのですが、会社によって特徴や違いがあって面白いと思います。
ウイスキーイベントに参加したり、蒸溜所を訪れたら、またご紹介できればと思います。