移動~受付
タイトルでバレていますが、本日はとあるところに向けて移動していきます。
まずやってきたのは新宿です。
ここから高速バスに乗って移動していきます。
新卒の頃に交通費をケチるために高速バスに乗って新潟⇔東京を移動しましたが、あまりのキツさにもう二度と利用しないと覚悟して以来、約10年以上ぶりに高速バスを利用します。
今回の目的地は電車などを利用して行くよりも高速バスを利用した方が行きやすかったんですよね。
目的地までは約1時間半。
夜行バスとかで5時間かけて移動するとかではないので、なんとかまだ耐えられる時間でした。
隣に人がいなかったことにも助けられました。
到着したのは御殿場駅です。
御殿場といえばアウトレットですが、本日はアウトレットではなくて、富士御殿場蒸溜所を訪れます。
御殿場駅からは無料のシャトルバスが出ていますので、こちらを利用していきます。
シャトルバスで揺られること約20分で、富士御殿場蒸溜所に到着です。
到着をしたらまずは受付です。
今回は蒸溜所内を見学できる蒸溜所ツアーに参加するので、券売機で500円のチケットを購入して受付を済ませます。
蒸溜所ツアーは事前予約制となっています。
空きがあれば当日でも参加することができますが、事前予約をしておくに越したことはないでしょう。
ショップ
高速バスの到着時間の都合上、ツアー開始の1時間くらい前に到着して時間があるので先にショップへと向かいます。
富士御殿場蒸溜所に限らず、蒸溜所では蒸溜所限定ボトルや定番ボトルなどが販売されていることが多いので、見学以外にも買い物という楽しみがあります。
限定ボトルとしては富士御殿場蒸溜所50周年のシングルブレンデッド、富士御殿場蒸溜所ピュアモルトが販売されていました。
定番ボトルとしては富士各種と富士山麓などが販売されていました。
その他、グラスやコースターなどなどグッズやお菓子、おつまみなどの販売もされていました。
やはりお目当ては富士御殿場蒸溜所50周年のシングルブレンデッドです。
発売自体は2023年11月で、私は昨年2023年12月に開催されたウイスキーフェスティバルin東京の際に試飲して、かなり複雑味があって美味しい1杯だと感じました。
そのときスタッフさんにお聞きしたところまだ販売されているとのことでしたので、今回やってきたというわけです。
無事に購入することができて一安心です。
ちなみにお値段は36,080円です。
単純に値段だけを見たら高く感じますが、約50年前の1970年代の原酒も使用されていますので、ウイスキー好きからしたらむしろ安いと思うぐらいのお値段です。
有料試飲
見学・買い物以外にも蒸溜所では有料試飲という楽しみがあります。
定番品はもちろん試飲することができますし、蒸溜所限定品も試飲することができます。
そして何より格安です。
バーで飲む価格の半分や1/3くらいの価格で飲むことができるかと思います。
有料試飲はこのようなラインナップでした。
有料試飲はショップのレジで注文・支払いをして、紙とレシートを渡されるので、それを持って提供カウンターに行きます。
1日1人3杯までの制限がある中、チョイスしたのはこちらの2杯です。
富士御殿場蒸溜所シングルモルトウイスキー17年
写真左です。
青りんご、梨、ワックスのようなコーティング感、後味にナッツと黒糖を感じました。
富士のシングルモルトには青りんごの要素感じます。
試飲価格は15mlで2,000円です。
ちなみにこちらのボトルは試飲のみで購入することはできません。
2015年に販売がされ、その当時のお値段は1本21,600円でした。
キリン シングルグレーン ジャパニーズウイスキー富士30年
写真右です。
ココナッツ系の車の芳香剤、穀物の甘さ、若干セメダインっぽさもあるかとは思います。
口当たりは軽い印象ですが、後半にはバニラが口いっぱいに広がります。
試飲価格は15mlで5,000円です。
ちなみにこちらのボトルも試飲のみで購入することはできません。
少し前まではネットで販売されていて、お値段1本275,000円でした。
桁は間違っていないですよ。。
ツアー開始
ショップと有料試飲を堪能していたらツアーの開始時間となりましたので、参加していきます。
ツアーでは最初に映像を見ます。
プロジェクションマッピングっぽい映像でかなり見応えのある内容でした。
映像を見終わった後は富士御殿場蒸溜所の歴史や風土、ウイスキーの製造工程について、展示物を用いて説明が行われます。
蒸溜・ポットスチル
お待ちかねのポットスチルです。
蒸溜所見学において一番の目玉はポットスチルを見ることだと思います。
実際に稼働しているポットスチルはガラス越しで見ることにはなります。
しかし、以前使用されていたポットスチルは間近で見ることができますし、なんなら触ってもOKです。
のぞき窓から中の様子も確認することができます。
このチューブの中に熱した水蒸気を通して加熱が行われます。
もう一つ嬉しいポイントとしては、以前使用されていた連続式蒸溜機の実物も見ることができます。
富士御殿場蒸溜所といえばグレーンウイスキーです。
グレーンウイスキーは多くの場合ポットスチルではなくて、このような連続式蒸溜機で作られます。
日本国内でグレーンウイスキーを製造しているのはサントリー、ニッカ、キリン、2025年からベンチャーウイスキーが苫小牧でグレーンの蒸溜所を稼働させること、新興蒸溜所では新潟県村上市にある吉田電材蒸溜所などとかなり限られています。
サントリーは知多蒸溜所でグレーンウイスキーを製造していますが、一般人向けに見学は開放されていません。
ニッカでは宮城峡蒸溜所でグレーンウイスキーを製造していますが、連続式蒸溜機がある建物の中には入ることができません。
吉田電材蒸溜所も一般人向けに見学は開放されていません。
ここ富士御殿場蒸溜所でも稼働している連続式蒸溜機は見ることができませんが、過去に使用されていたものではありますが、実際に実物を見ることができます。
発酵
続いては発酵の様子です。
ガラス越しですので香りや発酵槽の様子は確認することができませんが、導入されて比較的新しい木桶の発酵槽も見ることができます。
樽詰め
今回訪れたのが土曜日でしたので、稼働はしていませんでしたが樽詰めの様子も見ることができます。
実際の樽や樽の栓(ダボ栓)にも触れることができます。
熟成
続いては熟成の様子です。
実際の貯蔵庫ではなくサンプルや展示用の貯蔵庫を見ることができます。
ウイスキーは熟成させればさせるだけよいのではなく、原酒ごとに適正な熟成年数があります。
若すぎるといわゆるアルコールアタックという刺激が強くなりますし、長すぎれば樽感や接着剤っぽさなど苦みなどが強いウイスキーとなってしまいます。
適正な熟成年数を見極めることが重要というのはウイスキー好きや他の蒸溜所に行ったことがあるかたであれば、聞いたことがある内容かとは思います。
聞いていて面白いなと思ったのは、3年後にピークがくるようになど、ある程度は適正の熟成年数を狙ってウイスキーを作ることができるとのことでした。
50周年ですからそれなりの知見というのが溜まっているのですね。
ラベリング
稼働はしていませんでしたが、ラベリングの様子も見ることができます。
ラベリングを見たい人は相当なマニアかとは思いますが、ラベリングの様子を見ることができるのはこの蒸溜所だけかとは思います。
試飲
ツアー終了後はお待ちかねの試飲タイムです。
試飲として『富士シングルグレーン』と『陸』の2種類を頂くことができました。
富士シングルグレーン
これまで富士にはあまり手を出してこなかったのですが、少しバーボンっぽいニュアンスがありつつもグレーンの甘さをしっかりと感じることができます。
2024年4月からサントリー知多が6,000円へ値上がりしてしまいますが、富士は5,000円前後で販売されているかと思いますし、今のところ値上げの予定はないそうなので、知多に変わる1本になるのではと期待しています。
陸
こちらはスーパーなどでも見かける1本かと思います。
炭酸水や氷もあるので、お好みでハイボールにして飲むことができます。
ハイボールでいただきましたが、バーボン感がより強いので個人的にはコーラ割りが好みかなと思いました。
試飲終了後は事前にショップもツアーも済ませておいたので、シャトルバスに乗り込み蒸溜所を後にします。
感想
ツアーに関しては、これまでサントリー、ニッカの蒸溜所も見学していますが、今回のキリン富士御殿場蒸溜所のガイドさんの説明が一番丁寧だったかなと思います。
展示物に関しては実際の熟成庫が見れたり、ガラス越しではなく直接ポットスチルを見ることができたり、発酵槽も間近で見れて香りや発酵の様子を見ることができる蒸溜所もあるので、やや見劣りするかなとは思いました。
昔使われていたポットスチルや連続式蒸溜機、樽に触ることができたり、稼働していれば樽詰めやラベリングの様子が見れるというように、ここでしか見れないものあると感じました。
東京からのアクセスも比較的良い方ですし、見学の予約も比較的取りやすいので、訪れたことがない方はぜひ訪れてみてください。
おまけ(寿司ときしめん)
富士御殿場蒸溜所を訪れましたが、今回の目的はここだけではありません。
一番の目的は明日開催される『ウイスキーラバーズ名古屋』というウイスキーイベントに参加するため、東京から名古屋に行く道中に寄り道して富士御殿場蒸溜所を訪れました。
シャトルバスで送ってもらい御殿場駅到着後は電車で沼津に行き、『沼津魚がし鮨 江戸前鮨 沼津店』で腹ごしらえをします。
東京都内にも店舗があります『沼津魚がし鮨』グループの店舗でしたが、沼津の地物も入っているようでしたので満足でした。
食後は三島へと移動します。
ちなみに沼津駅と三島駅は反対出口に行くためには迂回する必要がありますので、出る改札を間違えないようにご注意ください。
三島から新幹線に乗り、名古屋へと向かいます。
名古屋駅到着後は、新幹線ホームにある『きしめん 住よし JR名古屋駅 新幹線下りホーム店』できしめんをいただきます。
麺は冷凍ですが、冷凍ならではのコシとツルツルとした食感が楽しめます。
つゆはしっかりと出汁が効いていて、東京の立ち食いそばとは違う、関西よりの出汁かと思います。
一番ノーマルなきしめんですが、おあげが入っています。
なんだかんだここが一番美味しい気がします。
風情を味わうなら熱田神宮の境内にある『宮きしめん 神宮店』もおすすめですが、立地やコスパを考えると『住よし』かなと思います。
東京方面から向かう際に下車する下り(大阪方面)のホームにもありますし、東京方面へ向かう上りホームにもありますので、食べようと思ったら到着時と出発時の両方食べることができます。
食後は名古屋の街へと繰り出していきます。
今回名古屋で宿泊した宿や食べたもの、ウイスキーイベントの様子は別途ご紹介できればと思います。
続く。。