今回は2025年2月に買ったり、バーなどで飲んだりして美味しかったウイスキーをご紹介していきます。
1本目:ウイスキーフープ ベンリネス 1995-2022 26年
一言で言うならトロピカルです。
オールドボトルにあるような冷たいフルーツ・アプリコット・瓜系を感じつつ、余韻にチョコやバターのような乳製品っぽさを感じます。
誰が飲んでもフルーティーで美味しいと感じる1本かと思います。
ベンリネス自体の経験は少ないのですが、これまで飲んだボトルからは2回半蒸溜ということもあってかあまりフルーティーな印象を持っていなかったので、こちらは特異点的なボトルかなと思っています。
2本目:ザンジバー モートラック 1998-2020 22年 シェリーバット
一言で言うならミーティです。
ミーティとは肉っぽいという味わいですが、本当に肉のような味わいがあります。
シェリーバットなので蜂蜜やシェリーっぽさはありますが、ミーティさからハンバーガーのようなニュアンスもあります。
モートラック=ミーティという特徴をはっきりと感じることができ、面白く唯一無二な味わいだと思います。
1本75,000円しますが、お金に余裕があれば購入したいですね。
3本目:秩父ウイスキー祭2025 津貫 2020-2024
※左から2番目の黄色いボトル
こちらは『秩父ウイスキー祭2025』のイベント限定ボトル、通称祭ボトルです。

通常ウイスキーの製造工程である発酵の工程では、乾燥酵母を用いるのが一般的です。
こちらのボトルでは液体酵母(リキッドイースト)を使用したという面白い1本です。
乾燥酵母よりも液体酵母のほうが風味が豊かになったりする特徴がある一方で、保存や取り扱いが難しいというデメリットもあります。
個人的にウイスキーの製造工程において一番重要なのは発酵だと思っています。
発酵の時間(なるべく長く)やどの酵母(ディスティラリー酵母ではなく、エール酵母を使用する)を使用するかが重要であると考えています。
昨年『秩父ウイスキー祭2024』の祭ボトルのドーノッホでその重要性を実感しましたが、同じく『秩父ウイスキー祭2025』でも重要性を実感することになるとは。。

熟成年数は4年と短いのですが、トロピカルでグァバ系の酸味を感じる長熟ウイスキーに負けないような味わいになっています。
『祭ボトルを愛でる』というセミナーを受講した際に試飲しましたが、衝撃を受けるほどの美味しさでした。

今後も液体酵母(リキッドイースト)を使用した津貫は発売されるとのことなので、注目していきたいと思います。
ウイスキーは60年代・70年代が良いという思う方が多いと思いますが、もちろんそれも否定しませんが、現代のウイスキーも製造方法次第でそれを再現・超えていけるのではと考えています。
4本目:グレンカダム 1996 23年 Barカルバドール&キャンベルタウンロッホ
2025年2月頃に発売されたボトルではなく、過去にリリースされたボトルです。
注ぎたてはかなり硬い印象で接着剤っぽさやシェリーの樽感のみという印象でした。
10分程度放置したり適度スワリングしていると開いてきて、グレンカダム特有のクリーム感・オイリーな印象が出てきました。
個人的にグレンカダムは好きですが、ただしバーボン樽に限るという条件付きでした。
こちらのボトルを飲んでシェリーのグレンカダムも悪くないかなと思わせてくれる1本でした。
5本目:OMC タムデュー 1998-2018 リフィルホグスヘッド
2025年2月頃に発売されたボトルではなく、過去にリリースされたボトルです。
タムデューと言えばシェリーですが、こちらはバーボン樽のタムデューです。
バーボンのタムデュー自体がレアですが、20年オーバーの長熟となるともっとレアになるかと思います。
個人的に2024年下半期で美味しいと思った『KFWS タムデュー 1989 34年』もバーボン樽で、こちらに近いボトルをくださいとお願いしたら出して頂きました。
期待通りのいい具合の枯れ感がありつつもトロピカルな印象がある1本でした。
こちらを購入することは難しいですが、『KFWS タムデュー 1989 34年』はまだ買うことができますので、お金に余裕があれば購入したいですね。
6本目:Ken’s Choice コーヴァル バーボン シングル バレル
2025年2月頃に発売されたボトルではなく、過去にリリースされたボトルです。
高級バーボンを思わせるぶどう系の果実をしっかりと感じる1本でした。
高級バーボンはお値段的に3万円以上しますが、こちらは1万円程度と格安となっています。
コーヴァル自体をあまり飲んでこなかったのですが、ちゃんと目を向けようと思った1本でした。
7本目:乾杯会 アイリッシュ 2002-2023 21年
アイリッシュ表記ですが、中身はブッシュミルズとのことです。
マンゴー、プラムのような酸味、ミルキーさ、ペッパー系のスパイシーさを感じます。
少し放置しているとマンゴーからオールドっぽいトロピカルフルーツな印象に変わっていくと思います。
感想
7本取り上げましたが、2025年2月頃にリリースされたボトルは4本のみです。
『秩父ウイスキー祭2025』があり、それに向けて各社からいいリリースがあるかなと思いきや、あまりなかったなという印象ではありました。
それでも液体酵母をを使用した津貫という将来的に光であろうリリースもあったとは思います。
例年これから3月・4月・5月くらいまではあまりいいリリースがない印象ではありますが、定期的にバーに通いつつ美味しいボトルを探して、できれば買っていきたいと思います。



